家計の足しに家庭菜園をしています。
栽培する野菜はコスパ重視で選んでおり、繰り返し収穫できるミニトマトやズッキーニ、栽培期間が短く何度も栽培できる小松菜などを栽培してきました。
越冬できて苗代がかからないイチゴも始めました。
しかし、何かが足りない?
そう!主食になる作物を育てていないのです!
という事で、主食になり得る作物としてジャガイモが俄然気になってきました。
ジャガイモだったらプランター栽培もできるし、収穫後の保管も料理も簡単そう。
そこで、プランター栽培前提で採算性を調べて見ました。
令和7年3月2日改定
ジャガイモはコスパ良い?
うれしい事にジャガイモは初心者でも育てやすい作物で、春植えと秋植えで年2回栽培が可能で、それぞれ約3カ月で収穫ができ、大きい種イモをカットするなどの工夫すれば、種芋の15~20倍の量が収穫ができるとか。
原産地の南米や、寒冷地のドイツやアイルランド・フィンランド等では、ジャガイモを主食にしているようです。
主食にされるくらいなら、コスパが良いことが期待できますよね。
栽培費用
菜園プランター1個に種イモ2株を栽培する場合の費用を推定しました。
ホームセンターで売られている種イモは1kg売りが多く、今年購入した1kg種イモには種イモが12個入っており、種イモのサイズの平均は86gでした。
種イモは大きいほど収穫量が多くなり、種イモのサイズが30gより大きければ育ちますが、種イモの大きさが60gを超えると収穫量に明確な差は無くなるようです。
なので広い畑で栽培するなら、大きい種イモを半分などにカットして種イモを増やすことで収穫量を増やすことができます。
でもプランター栽培では種イモ12個でも十分多いです、カットせずともプランターが6個分にもなります。
なので大きい種イモもカットせずにそのまま使う想定としました。
ジャガイモの収穫量は、種イモをカットして増やさなくても、10倍程度は期待できそうです。
なので、プランター1個に種イモ2株を栽培し、種イモのサイズ(86g)の10倍×2株とし、1.5kgの収穫はできるはず。
項目 | 備考 | 金額 |
種イモ | 2株分 | ¥67 |
培養土 | 25L(半分はリサイクル) | ¥165 |
化成肥料 | 追肥2回分(10g×2×2) | ¥28 |
費用合計 | ¥260 |
内訳の詳細
- 種芋
種イモの値段は、一般的な品種の「男爵」「キタアカリ」「メークイン」だと1kgで¥400程度。
これに種イモ12個が入っているとして、種イモ2株(プランター1個用)は¥67と見込みました。 - 培養土
プランターに容量28L(W51.5×D33.5×H25.8)の普通の菜園プランターを使う場合は、増し土を含めても25L程度で間に合いそうです。
ホームセンターでまとめ買いすれば、25L入り培養土は¥330程度で購入できます(令和7年ダイユーエイトで4袋まとめ買い)。
さらに使う培養土の半分を冬の寒ざらしや夏の日光消毒でリサイクルした再生土にするとして、全て新品培養土を使う場合の半額の¥165と見込みました。 - 化成肥料
元肥は培養土に含まれている分だけで十分。
追肥は1株に10gを2回与えるので、2株に2回で40g必要です。
化成肥料は550gで¥390なので、40gは¥28と見込みました。
【参考記事】
プランターのサイズについて
ジャガイモ栽培には深さ30cm以上の深型プランターが推奨される事が多いですが、調べていくと深さ26cm程度の標準的な28Lの菜園プランターでもジャガイモ栽培は全然問題ありません。
そもそも28Lプランターの広告で、ほとんどがジャガイモ栽培OKとなっています。
ジャガイモ栽培だけのために、深さ30cm以上のプランターを買い替える必要はないです。
ただし深さ26cm程度の28L菜園プランターを使う場合は、できるだけ培養土の深さを確保する為に、
- プランターの底には鉢底石を敷かずにスノコを使う
- 2回目の増し土時に、株の付近を盛り土して出来るだけ土の量を増やす
等の対策を行う事が望ましいようです。
なお、28Lプランターだと深型より必要な培養土が少なくて済むので、この点でもコスパ的なメリットがあります。
市販で販売されている[約50cm×35cm×高さ26cm、土が約20L]程度のプランターの場合、種いも2個(2株)が適量です。深さが足りない場合は盛り土(培土)をしてカバーします。
おうちで「じゃがいも栽培」~準備編~|Calbee
スーパーでのジャガイモ販売価格
スーパーで売られている食用ジャガイモの1kgの値段は、¥380~¥590の幅で変動し、最新の年平均は¥486になっていました(令和7年1月データ)。
最近のインフレの影響がジャガイモにも出ています。
プランター1個の期待収穫量1.5kgでは、¥729になりますね。
じゃがいも1kgの値段を全国のスーパーで価格調査した結果、2025年1月の平均価格は476円であった。2015年1月~2025年1月(過去121ヵ月)の期間で全国内のスーパーでじゃがいもが最も高かった年月は2024年8月で590円、逆に最もじゃがいもが安かった年月は2015年1月で294円となっている。全国エリアでじゃがいもの最高値期(2024年8月)と最安値期(2015年1月)との価格差は295.8271円となっています。
引用元:じゃがいもの値段価格推移|小売物価統計調査による価格推移
ジャガイモ栽培の収支計算
上記の集計により、プランター1個での収支は、1.5kgの収穫ができたとして
栽培時の費用総額 = ¥260
スーパーでのジャガイモ価格 = ¥729
よって、収支は プラス¥469 。
栽培労力を除けば¥469の得となります。
プランター6個分の栽培では、¥2,814の特になりそうです。
まとめ
結果として、1kgの種イモでプランターを6個を栽培すれば¥2,814程度の得になります。
ミニトマトほどのコスパはないようですが、趣味で栽培してメリットもあると思えば上等かな。
収支があまり大きくないのは、元々のジャガイモの販売価格が安いからだと思います。
なんせ、スーパーで1.5kg買っても¥729円と安いので。
考えてみれば、ジャガイモは広大なジャガイモ畑で栽培されるし、ミニトマトに比べて保存も効く穀物なので、当然といえば当然ですかね。
とは言っても栽培自体は簡単ですし、インフレが更に進めばメリットも更に大きくなりそうです。
それに、自己責任になりますが収穫した芋を種芋にすれば、更にコスパを上げることも出来そうです。
(収穫した種芋の利用は1回程度なら問題ないとか)。
趣味として育てるのは十分ありと思います。
補足)1世帯でのジャガイモの自給自足
日本の1世帯当たり消費量は10kg程度のようです。
一世帯あたりじゃがいも消費量の全国平均は野菜の中で5番目に多い年間10,415g。最も消費量が多いのは新潟県で13,128g。2位以下は北海道、静岡県、広島県、京都府の順。一方、最も少ないのは長野県で7,845g。これに青森県、山形県、沖縄県、秋田県と続いている。
都道府県別じゃがいも消費量|都道府県別統計とランキングで見る県民性
たしかにジャガイモを主食までにはしなくても、肉じゃが3人前で360g、カレー6皿で230g程度使うので、毎月2回づつ食べたら10kg程度は余裕で使いきります。
プランター1個に2株栽培で1.5kg程度は収穫できるので、プランター6個を栽培すれば、9kg程度の収穫ができそうです。
ほぼほぼジャガイモの自給自足が出来そうです!ロマンがありますね。