プランター で ズッキーニ を栽培 しています。
ズッキーニの栽培を始めた理由は、『これからプランターだけでなく、庭に小さい畑を作りたくなった時に、連作障害対策として育てられる野菜の種類を増やしておいた方が良いかな?』と考えたからでした。
毎年必ず育てる ミニトマト は ナス科 で、小松菜 は アブラナ科、対してズッキーニは ウリ科 になります。
これに ヒガンバナ科 の タマネギ か ネギ が加われば、4年の作付けローテーションが完成します。
現時点で畑に挑戦する予定はありませんが、ズッキーニはとても美味しく/次々と実が成り収穫量も期待できるので、育て甲斐があり大変お勧めな作物です。
ズッキーニの基本情報
科目属名:ウリ科カボチャ属
生育適温:20~25℃
水やり :乾燥は大敵
土の表面が乾いたらやる
定植時期:4月~5月
生育期間:定植から収穫開始まで約1.5ヶ月
収穫期間は約2ヶ月
ズッキーニの栽培のポイント
ズッキーニは1つの株に雄花と雌花が咲き、虫の飛来で受粉します。
しかし、家庭菜園のように虫の飛来が少ない状況では 人工授粉 が必要です。
また、葉が大きく全体的に大柄で、適切に葉かきしないと風通しも悪くなり易く、害虫が寄生しやすいので、害虫対策 が必要です。
隣にミニトマトのプランターを置いていましたが、明らかにズッキーニの方に害虫がついて、駆除に手間がかかりました。
それに、大柄で根張りが浅く/茎も自立できるほど太くないので、適切に 支柱立て する必要があります。
なので、人工授粉・害虫対策・支柱立て がズッキーニ栽培のポイントになります。
苗の選び方
子葉が付いていて、本葉が3~4枚ついていて、茎の節間が短く茎がしっかりしている。
このような苗を選ぶと良いようです。
なおズッキーニは、苗からだけでなく タネ から育苗して栽培することも出来るようです。
今年は費用を抑えて2株で栽培する為に、『タネからの育苗』を行いました。
【参考記事】
プランターの選び方と植付け方
プランターへの植付けは、以下の手順で行います。
- プランターに入れた培養土に苗を入れる穴を掘る
- 苗を軽く手で押さえ、根鉢を崩さないように植付ける。
- 株元に土寄せし、軽く手で押える
昨年は横長のプランターで栽培しましたが、今年は 丸型プランター を2つ用意し、ズッキーニを 2株 育てています。
丸型プランターの大きさは、直径30cm/深さ30cm以上で、容量が 12L 以上あれば良さそうです。
1株のみでの栽培だと、人工授粉したい時に雄花と雌花が揃わない場合がたびたびあり、人工授粉の失敗が多発します。
雄花を冷蔵庫で保管する方法もありますが、それで絶対上手くいく訳でもありません。
2株あれば、人工授粉したい時に雄花がない確率が、単純に半分になります。
ズッキーニの栽培で必要な株間は60cmと言われており、このため一つのプランターで2株植えるのは困難ですが、2つのプランターにそれぞれ植えれば、株間はいくらでも取れます。
丸型プランターで2株栽培だと、培養土の量は横長の菜園プランターでの使用量と大差ありません。
収穫量は、人工授粉の失敗が減るので、1株栽培時の2倍以上になります。
この為、ズッキーニ栽培には丸型プランターでの2株栽培をお勧めします。
栽培場所
日当たりがよく、風通しのよいところを好むようです。
生育だけでなく害虫予防の為にも、これはとても重要です。
摘花/摘果
株がまだ小さいうちに実がついてしまうと、株の成長に遅れが出るようです。
その為一番最初に咲いた花は、株が小さいならば取り除くようにしましょう。
追肥
収穫期間が2カ月続くため、収穫期間中は肥料切れにならないように、定期的な追肥が必要なようです。
実がつき始めたら、化学肥料を10g程度/株をコンテナの縁に沿ってまき、土と軽く混ぜます。
以降3週間に1回程度の頻度で与えます。
ただし肥料を必要以上に与えると窒素過多になり害虫を呼び寄せます。
肥料をやり過ぎないように気を付けましょう。
人工授粉
人工授粉をするには当然ですが 雄花 と 雌花 が必要です。
ズッキーニは雄花から咲き、その後に雌花が咲きます。
開花したての頃は雌花のみが咲き、雌花が咲かない事もあるようです。
なのでこのような時も、あまり気にしないでください。
人工授粉にはなるべく同じ日に咲いた雄花と雌花を選ぶのが望ましいようですが、1株しか栽培していないとそんな事は稀で、『雄花が先に咲き、雌花がやっと咲いたら雄花は萎れてた』なんてことがザラにあります。
『雄花が萎れる前にギリギリ雌花が咲いて間に合った』なんてことがせいぜいでした。
1株しか栽培しない場合で、雄花しか咲いていなくて、雌花が咲く気配もないようでしたら、『雄花を摘み取り袋に入れて冷蔵庫で保管』し、雌花が咲いたら保管した雄花で人工授粉します。
冷蔵庫で保管した雄花は 保管期間2~3日 なら使えるそうです。
駄目元で試しましょう。
『人工授粉時に雄花が無い問題』を減らす根本的な解決策は、やはり複数株の栽培ですね。
雌花と雄花の見分け方
雌花と雄花は、つぼみの状態からでも簡単に見分けがつきます。
- 雌花:花(つぼみ)の根本が膨らんでいる
- 雄花:花(つぼみ)の根本が膨らんでいない。
人工授粉の方法
ズッキーニの人工授粉では、『雄花を摘み取って花びらを取り除き、花粉を雌しべに転がす様につけます』。
雌しべへの付け方は、花粉を『雌しべ全体にたっぷりつける』のが良いようです。
人工授粉をする時間は、花粉量の多い晴れた日の9時前が望ましいようです。
雨で雄花の花粉が濡れたり/雌花のめしべが濡れたりすると、授粉が出来なくなるとか。
とは言っても雨の日に花が咲いてしまうことも当然あります。
なので、雨が予想されたら事前に軒下に移動し、雨が当たらないようにして授粉しましょう。
こうすれば、雨の日でも結構問題なく授粉します。
収穫
収穫時期は6~8月の夏頃。花が咲いて人工授粉してから 5日目 ほどの未熟果を収穫します。
人工授粉が成功していれば実の長さが 20cm ほどに大きくなります。
人工授粉が失敗した実は、いくら待っても大きくならず腐ります。臭くなります。
なので小さいままであっても、花が咲いて人工授粉してから 5日目 ほどで収穫しましょう。
収穫方法はハサミで茎を切取ります。
収穫のタイミングが遅れると、『皮も未も硬くなり味も落ちる』ので早めに収穫しましょう。
下葉かき
収穫したところよりも下の葉は、垂れているようならば刈りとります。
下の葉を残しておくと実や花に栄養が回らないし、害虫にやられ易くなります。
支柱立て
茎が伸びたら支柱を立て、茎と支柱を紐で結びます。
こうしないと茎が倒れて折れてしまいます。
水遣り
浅いところに根をはるので乾燥は大敵です。
土の表面が乾燥したら、コンテナの底から水が流れ出るまで葉や枝を抑えて根本の土にたっぷりあげます。
特に真夏の時期は乾燥しやすいので朝夕2回みずやりします。
実際の栽培時のコツ
葉の様子と害虫対策
ズッキーニの葉に白い斑模様が出て、はじめて見た時は うどんこ病か? と心配しましたが、これはズッキーニ独特の模様で大丈夫でした。
しかし害虫は寄せ付けやすいようで、うちでは アブラムシ と ハモグリバエ にやられてました。
最初に害虫を見つけたときに、一度 ベニカXスプレー を使いましたが、それ以降は以下の対応で薬剤は使いませんでした。
- アブラムシ
いつものアイツ。風通しのよい場所に置き、見つけ次第適当に使い古しの歯ブラシで退治する。 - ハモグリバエ
はじめて見たのでちょっと興奮!感動!葉を指で挟んで潰す。 - なんか黄色い卵
よくわからないが歯ブラシで退治。
葉が大きいからか害虫が多い気がします。
葉を裏返しての こまめな確認/駆除 と 風通し に気を付ければ、ゼロには出来ないまでも収穫に影響ない程度に抑える事はできました。
ある程度育ち何回か収穫したら、収穫したところの下の葉で垂れている葉は刈り取りましょう。
下の葉ほど虫が多く付いてしまっているので、害虫が広がる元になってしまいます。
アブラムシ等の害虫対策には唐辛子酢が有効かもしれません。
以下の記事にまとめましたので興味があれば見てみて下さい。
【参考記事】
人工授粉が出来なかった時 ⇒未授粉でも美味しく食べれます!
人工授粉が成功すると実が大きくなります。
人工授粉できなかった未熟果は、サイズは10cm程度と小さいです。
ですが腐る前に収穫できれば十分美味しく食べられます。
うちでは未熟果3本を収穫しバラ焼きで食べました。十分に美味でした。
どうしても授粉できない時のトマトトーン ⇒未授粉では意味なし。
実家の母にズッキーニの話をしたら、「トマトトーンもってくか?」と言われました。
人工授粉できなくとも実をある程度大きくすることが出来る 成長調整剤 のようです。
それで雄花が間に合わない時に試してみたのですが、『未授粉のズッキーニにトマトトーンだけでは、実が大きくなる事はありませんでした』。
実家は畑で複数株を育てているので未授粉の可能性は低く、授粉との組合せだと効果があるのかもしれません。
まとめ
ズッキーニ!
次々と実がなる素敵な野菜です。
いろいろ栽培に面倒なところもありますが、やってみれば意外と簡単です。
是非お勧めです!