わが家はオール電化にしており、冬の暖房はエアコンのみです。
そのせいで、雪国にある、わが家の冬の電気代はキツく、ピークの1月には4万円を超えます。
そこで窓断熱を改善する為に、ガラス枠にポリカプラダンを嵌め込むDIYに挑戦しました。
もともとわが家の窓ガラスはペアガラス(枠は樹脂)なので、今回のDIYによりペアガラスが(なんちゃって)トリプルガラス に改善されます。
ガラス枠にポリカプラダン嵌め込みDIYとは
窓断熱の改善の方法は色々あります。
- 施工業者による内窓(二重窓)設置
- 市販キットを使ったポリカプラダン内窓DIY
- 窓ガラスに窓用断熱シート(プチプチ)貼付けDIY
- ガラス枠にポリカプラダン嵌め込みDIY
これらの中から④の「ガラス枠にポリカプラダン嵌め込みDIY」を選びました。
これが『必要費用』『期待効果』『見栄え』のバランスがずば抜けて良いと考えるためです。
また、この方法だと窓枠内にシェードカーテンを組み込んだ窓にも問題なく対応できます。
ただしDIYですので、サイズ見積り/材料入手/実際の作業等、結構手間が掛かります。
ポリカプラダンは断熱シートに比べて断然固いので、カットも結構大変でした。
しかし出来上がった見栄えは最高で、苦労した価値は十分ありました。
DIYの内容_ポリカーボネート製プラダンでの複層ガラス化
この「ガラス枠にポリカプラダン嵌め込みDIY」は、窓のガラス枠にポリカプラダンを嵌め込み透明な養生テープで貼り付けます。
これにより、追加でガラス枠やレールを用意する必要がありません。
透明なポリカプラダンと透明な養生テープを使うことで、外観上の違和感も少なく、サッシの開閉もこれまで通り出来ます。
必要な材料と費用
必要な材料
・ポリカプラダン
⇒¥2,000程度/1枚
厚み4×幅910×長さ1820
カッターで必要な分を切出して使います。
引違い腰高中窓なら、1枚から窓一箇所分(面材2枚分)程度とれます。
ポリカプラダンはホームセンターが安いですが、幅910×長さ1820は畳一畳の大きさなので、搬入には車高の高い車が必須です。N-BOXでギリギリでした。
ホームセンターでは、¥500程度での搬送サービスもあるようです。
参考)ECで購入可能な小サイズのポリカプラダン
なお、プラダンとポリカプラダンは素材が異なり、見た目も耐久性も段違いです。
プラダンはポリカプラダンの半額程度で安いですが、家用にはポリカプラダン(中空ポリカ)をお勧めします。
プラダンの素材 = ポリプロピレン
ポリカプラダンの素材 = ポリカーボネート
・メンディングテープ
⇒¥400程度/30m
ポリカプラダンの筋に直角な端面を塞ぐのに使います。
引違い腰高中窓なら、窓一箇所分(面材2枚分)で3.5m程度使います。
これにより、「ポリカプラダンの中空構造を密閉する事で断熱効果を高め」「中空構造内への異物混入を防止」します。
耐候性を考慮しメンディングテープを使います。
・隙間テープ
⇒¥800程度/10m
厚み4~5mm(ガラス枠の段差による)
ポリカプラダンの周縁に貼り付けます。
引違い腰高中窓なら、窓一箇所分(面材2枚分)で7m程度使います。
これにより、元のガラスと追加するポリカプラダンの間に空気層を確保します。
隙間テープには実は使用目的によって色々な種類があり選択に迷います。
結局ポリエチレンフォームとエプトシーラーの2種類を使いました。
耐候性はエプトシーラーが優れるようです。
・養生テープ
⇒¥200程度/25m
切出したポリカプラダンの四隅を4cm程度の長さで貼り付けます。
養生テープにしたのは粘着力が弱めな為です。
暖かくなってポリカプラダンを外す時のガラス枠へのダメージを防止する為です。
ポリカプラダンをガラス枠に嵌める構造なので、養生テープはポリカプラダンが倒れるのを防ぐだけの弱い粘着力でも十分です。
また、見栄えが悪くならないように、透明タイプを選びました。
合計
これらの必要部材をあわせ、窓一箇所の必要費用は、
⇒¥2,600程度
となります。
実際のDIY作業手順
ガラス枠のサイズを計る
ガラスにはサイズが表記されています。
しかし実際に必要なのは埋め込まれた分を除いた ガラス枠(框)のサイズ なので、実測が必要です。
わが家のガラス枠は、ガラスのサイズより30mm程小さくなっていました。
ポリカプラダンの切出しでは、ガラス枠のサイズから更に 2mm小さく 切出します。
嵌め込んだ時に隙間を確保する為です。
ポリカプラダンからの切出し方法を決める
幅910×長さ1820のポリカプラダンから出来るだけ無駄なく面材を取り出す為に、切出し前にエクセルで切出し方法を検討しました。ポリカプラダンを何枚購入するか?決める為にも、この検討が必要です。
やり方は単純です。
まず母材ポリカプラダンを縮小した図形を、パソコンの画面上の長さを定規で計って作り、縮尺を決めます。
つぎに必要な面材の図形を同じ縮尺で作成し、ポリカプラダン母材に重ね、一番上手く取れる方法を探します。
必要に応じ図形を回転してます。
必要材料を見積もる
必要な面材のサイズが分り、切出し方法が決まれば、それぞれの部材の必要数が決まります。
小さい窓は、一枚のポリカプラダンから複数切出すので、並べ方で必要なポリカプラダンの数が変わります。
わたしの場合は、見栄えを良くする為に、よく目につく窓には筋が横になるように統一しました。
縦に筋があると、いかにもポリカプラダンに見える気がしたためです。
この為に切出し方法を、数最優先ではなく、数と見栄えのバランスをとって決めました。
材料の入手
ポリカプラダンは、ホームセンターの通販で在庫を調べ、取り寄せて店頭購入しました。
愛用のコメリです。
部材サイズが大きすぎる為なのか、Amazon等のECでは良いものが見当たりませんでした。
他の部材はAmazonで購入しました。
ポリカプラダンの切出し
DIY作業の為に、新たに1mのカッティングスケールと大型カッターを購入しました。
カッティングスケールには、カッターでの切出し時用に 高さ7mm程度 のガードが付き、ズレ防止にゴム底にもなっており、大変便利です。
持っていない方は是非購入をお勧めします。
大型カッターは迷ってスライドロック式を購入したのですが、ポリカプラダンは固く、カット時に刃が引き出されやすいので、ダイヤルロック式にした方が良かったと思っています。
カット時の下敷きは、段ボール箱をばらして4枚重ねで使いました。
1枚目は完全に貫通します。
2枚目は部分的に貫通します。
3枚目にはわずかに表面に跡がでました。
わたしの場合は4枚あれば大丈夫でした。
カッターの刃を出し過ぎないようにするのがポイントです。
ポリカプラダンは固いので一回で切ろうとせず、3~4回刃を入れて少しづつ深くするつもりで切ると簡単です。
最後にプラダンからカッターが離れる時に、段ボールにカッターが深く入ります。
そこで切れすぎて床に傷が付かないように注意が必要です。
最後は力を緩め、カッターを立てずに斜めにした方が良いと思います。
片側からリブ部までカットしたら、持ち上げて折り曲げると簡単に切断できます。
あとはカッターで剥離シートをスーツと切ります。
ただし、クレセント(鍵の部分)部を彫刻刀で切出す時は、彫刻刀を上から押しこんで切出す作業になるので、下に敷くのが段ボールだけでは、彫刻刀が段ボールを貫通してフローリングに傷を付ける危険があります。
この作業の時だけは、わたしは工作マットを下に敷きました。
なおクレセント部の加工は、型紙を作るとやり易いと思います。
ポリカプラダンは厚みがある為、クレセントの下に入らないからです。
事前にハガキ等をクレセントの下に差し込んで型紙を作り、ポリカプラダンの適切な位置に形を転写します。
ポリカプラダンの端面処理と隙間テープ貼付け
ポリカプラダンを切出したら、後の作業は簡単です。
- 中空セルの端面をメンディングテープで塞ぐ
- 周縁に隙間テープを貼り付ける
ガラス枠(框)への嵌め込みと養生テープでの固定
ここまで出来れば、後はガラス枠に嵌め込み、養生テープで固定するだけです。
固定方法は現時点では養生テープが最適と考えていますが、耐久性に問題が無いかは様子見中です。
はじめは耐震マット(ジェル)で貼り付けたのですが、しばらくすると浮いてきて駄目でした。
再度押付けるだけで十二分な貼付け力が復活するので不思議です。
この為に耐震マットでの貼付けは断念し、養生テープでの貼付けに変更しました。
養生テープでの貼付けでは、一週間では外れる様子がなく、まあ大丈夫かと。
養生テープの透明は、完全な透明ではないですが、遠目には分からず気にならなくなります。
まとめ
昨今の物価高騰に迫られての、今年はじめての取組みなので、耐久性の判断はまだです。
しかしこのDIY方法だと、上手くすれば今年の冬だけで元が取れる費用で済むので、見栄えが良いのもあり、まあ満足です。
雪はまだですが、今でも窓表面の冷たさは段違いに改善されています。
それなりに効果が期待できそうです。