楽しい家庭菜園も、暑い7~8月は全くやる気が出ません。
涼しい早朝に水やりと収穫をするだけで、後はほったらかし。
しかし9月になり、少し涼しくなってくると、俄然やる気が湧いてきます!
という事で、
春から夏に頑張ってくれたミニトマトを感謝しながら片付け、培養土を再生して、三寸人参 を植えました。
三寸人参 は時無しと言われ、春は3月から秋は10月まで種蒔きができ、栽培日数が 90日 と比較的短く、9月に植えれば12月に収穫できます。
春夏野菜の後作に植えれば、培養土を使い回しでき、実が三寸と小ぶりなので、野菜プランターでも楽々育てられます。
三寸人参の基本情報
科目属名:セリ科ニンジン属
発芽適温:15~25℃
15~20℃ だと 7~10日 で発芽
芽が出るまでに乾燥すると枯れて
しまうので注意
35℃以上では発芽不可
生育適温:15~20℃
冷涼な気候を好む
ただし3℃以下では根の肥大が止まる
植付時期:タネ袋裏面(下写真)参照
生育期間:80~90日
水やり :
土の表面が乾燥したら
1日1回たっぷりやる
ただし根腐れするのでやり過ぎない。
実の大きさ:9cm程度
ニンジン栽培のポイント
ニンジンは『発芽すれば半分成功』と言われます。
しかしプランター栽培の場合、基本通りに管理すれば、発芽をさせる事は決して難しくはありません。
むしろ、『冷涼な気候を好み、暑さと乾燥に弱いながら、成長するのに日差しを必要とする』ので、『暑い日の管理』がポイントになります。
プランターの選び方
ニンジンは種類によって収穫時の大きさが異なるので、栽培するニンジンの大きさにあったプランターを選びます。
三尺人参は実の大きさが 9cm程度 なので、2条植え する場合は、『深さ15cm以上 で 容量20L程度』のプランターがお勧めです。
あまり大きいプランターでは培養土代が無駄になります。
しかし、2条植えで 防虫ネット の使用を考えると、幅・奥行が広いプランターを使うのが育てやすいと思います。
使用する培養土(リサイクルがお勧め)
培養土は市販の 元肥入り培養土 を使って育てるのが気楽でお勧めです。
しかし春夏野菜で使った 使用済みの培養土 を再生し、新品の培養土 と半々で混ぜて使えば、培養土代を抑えられます。
使用済みの培養土は、根などの残渣 をできるだけ取り除き、適度に 太陽消毒 すれば、連作障害は避けられます。
とくにミニトマト等のナス科の植物で使った培養土を再利用する場合は、ネコブセンチュウ による連作障害が懸念されるので、前作の根の残渣に病気がみられないことを確認し、更にしっかり太陽消毒すると安心です。
種まき
ニンジンはプランターにタネを 条蒔き します。
容量20L程度 のプランターで育てる場合は、割り箸などで 深さ5mm 程度の溝を 15~20cmの間隔 で2列作り、溝に 1cm間隔 で種を蒔きます。
種を蒔いたら、溝をつまむようにして崩し、種の上に土を被せます。
その後、土を手で軽く押し付け、水をたっぷりやります。
水やりは、種が流れないように、優しくしましょう。
栽培する場所
種まきから発芽まで
ニンジンは 好光性種子 なので、発芽するには光が当たる必要があります。
しかし、7~9月の高温期 でのタネまきでは、直射日光に照らされる場所では培養土がすぐに乾燥してしまいます。
ニンジンは『発芽までに乾燥すると枯れてしまう』ので、これは致命的です。
なので発芽するまでは風通しの良い軒下などの 明るい日陰 に置き、不織布 を被せる事をお勧めします。
これにより乾燥を防止しながら、光も確保します。
不織布は、ダイソーの 1.35m✕5m の不織布シートがコスパがよく、お勧めです。
発芽後から収穫まで
ニンジンは、発芽だけでなく生育にも比較的強い光を必要とする陽性植物です。
陽性植物は基本的には『直射日光が1日6時間以上あたる場所』で育てる必要があり、発芽したら風通しの良い日なたで育てます。
ただしニンジンは冷涼な気候を好むので、気温が30℃ を超える暑い時期は直射日光が一日中当たるような場所は避けた方がよく、一時的に半日陰に置くか、遮光ネットを使って強すぎる日差しを避けて管理します。
水やり
種まきから発芽までは、土の表面が乾燥しないようにします。
乾燥気味になって来たらプランターの底から水が流れ出るまでタップリ与えます。
発芽した後は、土の表面が乾きはじめたら、ハスを使わずに葉を避けて株元に、泥が跳ねないように優しくタップリやります。
間引きと追肥
ニンジンは 共育ち と言われ、小さいときは『葉と葉が触れ合う程度』の密植で育てると良いようです。
共育ちをさせると、か弱いニンジンの芽がお互いに支え合い、風雨や高温によく耐えるようです。
なので芽が小さいときは密植で育て、大きくなったら 間引き します。
間引き1回目&追肥
発芽し本葉が 1~2枚 になったら、小さい芽や大きすぎる芽を選び、間隔が 3~4cm になるように間引きします。
1回目の間引きではハサミでカットします。
ハサミを使わず、引抜いて間引きすると、培養土が乱れて残す株にダメージを与える懸念があります。
1回目の間引き後に 化成肥料10g を追肥します。
追肥は葉にかけないように注意し、培養土全体にパラパラ撒き、土に軽く混ぜ込んで土寄せします(株元に土を寄せて倒れなくする)。
間引き2回目&追肥
本葉が 3~4枚 になったら、間隔が 10~12cm になるように最終間引きを行います。
2回目の間引きは、根元の土を手で押え、引抜きます。
2回目の間引き後に 化成肥料10g を追肥します。
その後の追肥は基本不要ですが、『葉の色が淡く/黄色くなってきた場合』は肥料不足なので、追加で上記の追肥をします。
2回目の間引き菜
2回目の間引き菜は、みそ汁の具にしていただきました。
根はそれなりには長くなっていますが、まだまだ細いです。
増し土
根が太って肩の部分が土から出ると、出た部分が緑色になってしまいます。
このため肩の部分が土から出たら、その都度 増し土(もしくは土寄せ) をおこない、緑化を防ぎます。
ただし、葉の生え際は 成長点 なので、ここには土を被せてはいけません。
収穫
根の直径が 5~7cm になり、肩の部分が横に張り出してきたら収穫します。
栽培時のコツ
防虫ネットでのアブラムシ予防
春から秋はアブラムシ等の害虫がつきやすいので、種まき直後から防虫ネットで対策するのがお勧めです。
100均で購入できる防虫ネットを使う事で、虫が出る時期にも栽培を続ける事ができます。
下の参考記事はイチゴ栽培の記事ですが、防虫ネットの使い方は同じです。
【参考記事】
まとめ
ニンジンは比較的手間のかからない作物のようです。
夏野菜の使い終わった培養土をリサイクルして栽培し、ちょっとでも収穫できたらラッキーと思えば、気楽に楽しめます。
上手く収穫できたら、ニンジンは使いでがありますしね。
大きく育つとよいな。